この記事でわかること
・相続財産の調査方法と手順
・預貯金・不動産・借金の調査先
・調査にかかる費用と期間
・調査結果をもとにした相続の判断方法
親が亡くなった後「財産がどれくらいあるのか」「借金はないか」を把握することは相続の第一歩です。財産と借金の状況がわからないと、相続するか放棄するかの判断もできません。この記事を読めば、相続財産の調査方法が完全にわかります。
目次
相続財産の調査が必要な理由
相続放棄の期限は「相続を知った日から3ヶ月」です。この3ヶ月以内に財産と借金の状況を把握して、相続するかどうかを判断する必要があります。
財産より借金の方が多い場合は相続放棄を検討すべきですが、全容を把握しないと判断できません。まず調査を進めることが重要です。
調査①預貯金の調査方法
通帳・キャッシュカードを探す
まず自宅に保管されている通帳・キャッシュカードを探します。複数の金融機関に口座がある場合もあるため、丁寧に確認しましょう。
金融機関に残高証明書を請求する
口座がある金融機関に「残高証明書」を請求することで、残高を確認できます。
必要なもの:
・被相続人の死亡診断書
・申請者の身分証明書・戸籍謄本
・印鑑
郵便物・明細書から口座を特定する
ATMの明細書・通帳・銀行からの郵便物から口座を特定することもできます。
調査②不動産の調査方法
固定資産税の納税通知書を探す
毎年4〜6月頃に届く固定資産税の納税通知書に不動産の情報が記載されています。
法務局で登記事項証明書を取得する
不動産の所在地を管轄する法務局で登記事項証明書を取得すると、所有者・抵当権(ローンの状況)などを確認できます。
取得費用:600円/1通
名寄帳を取得する
市区町村の税務課で名寄帳(固定資産課税台帳)を取得すると、その市区町村内の全不動産を一覧で確認できます。
調査③借金・負債の調査方法
信用情報機関に照会する
信用情報機関(CIC・JICC・KSC)に照会すると、消費者金融・クレジットカード・銀行ローンなどの借金状況を確認できます。
各機関への照会費用:500〜1,000円程度
ただし信用情報機関への照会は原則として本人しかできません。相続の場合は弁護士・司法書士に依頼することで代理で照会してもらえる場合があります。
郵便物・請求書を確認する
自宅に届く郵便物・請求書から借金の有無を確認できます。督促状・催告書が届いている場合は借金がある可能性が高いです。
消費者金融・クレジットカード会社に問い合わせる
通帳・カードから判明した金融機関に直接問い合わせる方法もあります。
調査④その他の財産・負債
有価証券(株式・投資信託)
証券会社からの郵便物・取引明細書から確認できます。証券会社に問い合わせることも可能です。
生命保険
保険証書・保険会社からの郵便物から確認できます。生命保険文化センターの「生命保険契約照会制度」を利用すると、複数の保険会社に一括で照会できます(手数料3,000円)。
連帯保証人になっているかどうか
被相続人が誰かの連帯保証人になっている場合、その債務も相続の対象になります。契約書・郵便物から確認しましょう。
調査結果をもとにした相続の判断
財産 > 借金の場合
単純承認(相続する)を選択します。財産を引き継いで借金を返済します。
財産 < 借金の場合
相続放棄を検討します。期限(3ヶ月)内に家庭裁判所に申請します。
財産と借金どちらが多いかわからない場合
限定承認(財産の範囲内で借金を返済)または熟慮期間の延長申請を検討します。
詳しくはこちら
→「相続放棄の期限が過ぎた!3ヶ月を過ぎてもできる場合とは」
よくある質問
Q.相続財産の調査は自分でできますか?
A.できますが、信用情報機関への照会など専門家でないとできない手続きもあります。弁護士・司法書士に依頼すると確実に調査できます。
Q.調査にかかる期間はどのくらいですか?
A.1〜2ヶ月程度かかることが多いです。3ヶ月の期限に間に合わない場合は熟慮期間の延長申請をしましょう。
Q.遠方に住んでいて調査が難しい場合はどうすればいいですか?
A.弁護士・司法書士に依頼することで代理で調査してもらえます。
Q.調査を始める前に財産に手をつけてしまった場合はどうなりますか?
A.財産に手をつけると「単純承認」とみなされて相続放棄できなくなる場合があります。調査前は財産に手をつけないようにしましょう。
まとめ
相続財産の調査方法についてポイントをおさらいします。
・預貯金:通帳・残高証明書で確認
・不動産:固定資産税通知書・登記事項証明書で確認
・借金:信用情報機関への照会・郵便物で確認
・その他:保険証書・有価証券の明細書で確認
3ヶ月の期限内に調査を完了して、相続するかどうかを判断しましょう。一人で進めるのが難しい場合は、まず無料相談で専門家に話してみてください。
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